お昼を食べた後は、建仁寺で、「京の冬の旅」では8年ぶりの公開という「開山堂」と、「正伝永源院」を見学します。
建仁寺は、京都最初の禅宗寺院で、建仁2年に鎌倉幕府二代将軍・源頼家が栄西禅師に帰依して建てられた寺院だそうです。
開山堂は2月28日までの公開。
こちらが門前です。ここから先は撮影禁止。何しろ開山堂は栄西禅師の塔所つまりお墓がある寺院です。
門を入るとすぐ客殿(方丈)があります。方丈とはどの寺院でも大体6室からなっていて、表に3室、裏にも3室あり、表の真ん中の部屋にご本尊が祀られて、毎日のお勤めをされるお部屋になっています。こちらの方丈の襖絵は、まずは加藤文麗作の「龍虎図」。水墨画で、東側には雲間に現れた大きな龍、西側には竹林にいる、今にもとびかかろうとする虎が描かれています。お寺の襖絵に多い龍と虎。迫力のある絵なのですが、目に特徴があって、なんだか少しユーモラスに思えました。
この他にも原在中作の襖絵「松鶴波図」(↑こちらの入場券の写真の襖絵です)「水墨山水図」「白梅群禽図」、同じく原在中作の杉戸に描かれた「孔雀図」などが見学できます。
こちらは、外から撮った楼門・宝陀閣。この先に開山塔が建てられており、この地で栄西禅師が入定されたといわれているそうです。開山塔は礼堂・相の間・祠堂の三室からなっており、栄西禅師座像、源頼家公座像などが置かれていて、今でも毎日決まった時間にお経をあげられていて、私たちが到着した時間帯もお勤め中だったので、終わるまで見学を待ってほしいと言われました。貴重な見学ができました。
続いては、建仁寺の門を出た外にある、「正伝永源院」です。
こちらは、元は「正伝院」と「永源庵」の2つの寺院だったそうです。「正伝院」は織田信長の弟・織田有楽斎のゆかりのお寺で、有名なお茶室「如庵」を建て、悠悠自適のうちに亡くなったとのこと。「永源庵」は、今話題の人・元総理大臣細川護熙氏の御先祖、細川家の菩提寺であったところが、明治初年の廃仏毀釈によって、当時無住であった「永源庵」は廃寺処分となったものの、この地に「正伝院」が移ってきたとのこと。そうしてしばらくは「正伝院」としていたものの、侯爵細川家の菩提寺であったので「永源」の名を残して「正伝永源院」と名乗るようになったそうです。
なお「正伝院」にあった「如庵」は廃仏毀釈によって寄付を求められ、めぐりめぐって現在、本物(国宝)は岐阜の犬山にあり、現在の「正伝永源院」には、写しの茶室がありました。
客殿の襖絵は狩野山楽の「蓮鷺図」、細川護熙氏が平成25年に奉納された襖絵が見学できます。そのほかにも狩野山楽の「鍾馗図」、千利休の「茶杓」などの寺宝も特別展示されていました。千利休の「茶杓」については、利休は好みの形になるように自分で削っていたといわれているので、興味深かったです。
見学を終えて外に出ると、すぐに祇園の街並みが。なんだか不思議でした。
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