夏の京都　祇園の鉾の塔　大雲院・祇園閣　2014年9月(5)

こちらも輪違屋と同じく9月30日までの公開だった、大雲院の祇園閣。

円山公園から高台寺・清水寺に向かう東山のあたりを歩いていると、何やら祇園祭の鉾のような塔がありますが、それが祇園閣です。
この期間だけの特別公開なので、是非登ってみたいと思っていました。

近くへ行くと、高さ約36mだそうで、塔の上は見えません(^^;)

入り口には対の獅子像があります。銘板に大倉土木とありますが、この祇園閣は、ホテルオークラで有名な元大倉財閥の設立者、大倉喜八郎が昭和3年に作ったもの。祇園祭の壮観を常に披露したいと山鉾を模したこの祇園閣を建てたそうです。この土地自体も大倉喜八郎男爵の別荘地だったそうです。

鉾先の鳥は鶴だそう。

わかりにくいですが、入り口の扉にも鶴の彫刻が施されています。
大雲院は、1587年に織田信長・信忠の菩提を弔うため、開山貞安上人によって開創されましたが、もとは寺町四条にあったものを、昭和48年に祇園閣のあるこの地に移転されたとのこと。それを機に、祇園閣一階正面に阿弥陀如来像が安置されたのだそうです。

また、昭和63年に開創400年を記念して、祇園閣の内部壁面に葛新民（中国安微省・巣湖書画研究会副会長）の筆による敦煌の壁画の模写が行われたそうです。建物内部は撮影禁止だったので、いただいたパンフレットから。実物は描かれてから30年弱ですし、建物中ということもあって、退色少なく鮮やかなものでした。
そして見晴らしは素晴らしかったです。5山の送り火はすべて見えるそうで、納得の景観でした（これも写真撮影不可で。。）
大雲院本堂から撮った南門。いつもは門の向う側から、このお寺はどういったお寺なのかなぁと思いながら通っていました。
こういった特別公開でしか見学できないところを回るのが最近の楽しみです。